2011年12月28日水曜日

冬休みの校内

冬休みに入っているが、大学入試センター試験対策の特別編成授業が本日も行われており、廊下を歩いていると、熱気を帯びた教員の声が聞こえてくる。並行して課外授業も組まれており、まさに受験生に休みなしといった状況である。

 一方、体育館やグラウンドでは、1・2年生が部活動に励んでおり、部室の大掃除をしているところもある。テニスコートでは、部員全員でコート整備を念入りに行っており、どのクラブも、顧問も生徒も明るく元気である。

 音楽室では合唱部が練習する歌声が響いており、3号館では吹奏楽部のパート練習が楽器の音を奏でておりと、いつもの日常と変わらない光景である。

 昨日は、職員が中庭のベンチを、真っ白に塗り替えてくれたので、見違えるようになった。校内のあちらこちらに庭木や季節の花を植えたりと、生徒にとっても心の和む環境整備に気を配ってくれているのがありがたい。

 あたりまえの毎日を何気なく過ごす中で、生徒と教職員の絆が自然と生まれてくるような、そんな学校でありたい。

2011年12月23日金曜日

今年最後の全校集会

年末を間近に控え、昨日全校集会を行った。集会の前に、NTTドコモの方から「携帯安全講話」をしていただいたこともあり、集会での私の話は、電子から始めた。

 本校は、1899年に創立されたが、校歌にある「原子の時に生を受け・・」は、20世紀は原子の時代の幕開けであることをうたったものである。創立の2年前に電子が発見され、その後、原子の構造が解明されるなど、ミクロの世界について解き明かされ、その当時では想像もつかなかったような技術が生まれてきた。携帯電話もその産物である。

 微視的な(ミクロの)世界では、巨視的な(マクロの)世界の法則が通用せず、普通の常識では考えられないようなことが起きている。理科の基礎的な知識や考え方を身につけることは、社会で起きている様々な出来事について、自ら考え・判断する力を養う上でとても大事なことである。

 そして、最後は、

 お互いの心の中は見えないが、相手を知り自分を知ること、互いの人権を尊重しながら好ましい人間関係をつくり、絆を強めていってほしい。と締めくくった。

2011年12月21日水曜日

絆を強めた合唱祭

伝統ある合唱祭が伊勢市観光文化会館で行われた。午後1時の開始前に舞台裏で待機していたクラスが、円陣を組み団結と集中を確認している姿を見ながら、開会の挨拶を行った。

 「栄光の架橋」や「ハナミズキ」など、私にも馴染みのある曲から、「A Whole New World」というディズニーのアニメ「アラジン」のテーマソングまで、それぞれのクラスの独自性を発揮しながら、どのクラスも見事な混成3部合唱の演奏であった。

 入退場の様子や舞台での振る舞い・集中度など、合唱以前のレベルではどのクラスも全く問題なく、まさに合唱の中味を競うレベルの濃い発表の連続であった。

 全てのクラスの発表が終わった後、サンタの衣装に扮した20数名のPTA合唱団による「SWEET MEMORIES」の演奏があり、合唱祭に華を添えてくれた。

 最優秀賞であるプラチナ賞をはじめ、各賞を受賞したクラスの発表は、なかでも表現力豊かな見事なものであり、感動が深く胸に刻まれた。

 今回の特別賞は「絆」賞であり、指揮・伴奏・合唱が一体となり、「secret base ~君がくれたもの~」を演奏したクラスが受賞した。まさにクラスの絆の強さを示してくれた発表であり、歌詞にもうたわれているように、10年後まで絆を深めっていってほしいと願っている。

 閉会の挨拶は、「練習に取り組む中で強めていったクラスの絆が、この発表会で学校の絆へと繋がったと確信する。また、明日から、よりよい学校づくりを進めていこう」、と締めくくった。

 会場を後にする生徒たちの晴れ晴れとした表情が、いつまでも瞼にやきついて離れない。

2011年12月20日火曜日

合唱祭前夜

明日は合唱祭である。本日、午後からリハーサルがあり、各クラスが本番さながら練習の成果を披露していた。ベテランの教員に話しを聞くと、このリハーサルを見れば、だいたい本番でどのクラスが金賞を受賞するか、おおよそ分かるとのことである。
 
 リハーサル終了後も、校内の至るところで最後の仕上げを行っており、練習に打ち込む生徒の表情は生き生きとしていた。

 明日は、私も審査員の一人である。各クラスの練習の状況をしっかりと胸に刻み込んで、公正な審査に全力を尽くそうと心に誓った。

2011年12月14日水曜日

魅力ある授業

昨日、書道と英語の公開研究授業を行った。他の高校の先生方にも来ていただき、授業見学の後研究協議を行った。教室の後方にたくさんの教員が並んでおり、最初の方は生徒も緊張していたが、始まるにつれ、参観者の存在を忘れるかのごとく授業に集中していたようである。


 書道では、手作りの短冊に百人一首を書いて、屏風に貼っていき、全員で鑑賞し相互に批評していくといった授業であり、生徒の活動の様子がよく分かり、見事な集中力で仕上げた作品はどれも素晴らしいものであった。

 また、英語では、一斉またはペアでの音読、5分間の集中学習など、指導方法を工夫しながら、メリハリをきかせた授業を展開し、生徒はもちろんであるが、参観者の方も緊張の連続であった。

 明日は、私自身が3年生の特別講座を担当する。書道や英語の授業のように、生徒の持ち味を生かした魅力ある授業を行えるか、早くも緊張してきた。

2011年12月13日火曜日

放課後の教室

夕方暗くなってから校内をまわっていると、まだ多くの教室に明かりがさしている。自習室や3年生の教室では、生徒が熱心に勉強しており、張りつめた雰囲気であった。一方、1年生や2年生の教室では、楽しそうに笑顔で合唱の練習をしていた。

 この時期になると、毎年のように校内で見られる光景であり、その時々の場面で、精一杯のことをしようとする子どもたちの姿は美しいものである。合唱祭は12月21日であるが、かなり前から練習しているクラスもあるようで、クラスごとに本格的な合唱が毎年演奏されるこの行事は、本校の誇るべき伝統でもある。

 合唱の練習を通してクラスが一つにまとまり、生徒同士の和が深まっていくのがよく分かる、と担任がいつも言っている。こうした取組を経て、3年次の大学受験へと、学年全体で向かっていく意識が高まっていくことを期待してやまない。

 最後の追い込みにと、下校時間ぎりぎりまで自習室の机に向かっている生徒、それに応え出来る限りの支援をしていこうと、職員室や進路指導室で遅くまで仕事をしている教員、今私に出来ることは声かけと対話だと、心に刻み実践している毎日である。

2011年12月12日月曜日

充実した出前授業

本日は、2年生の総合学習の一環として、大学の先生による出前授業を実施した。2年生は、これまで総合学習の中で学部・学科調べを行っており、今回は、その総まとめとして、大学の先生の講義を実体験することにより、それぞれの進路実現の参考とするために行ったものである。

 法学、経済学、教育学、英米文学、日本文学、社会安全、工学、医科学の8つの分野に分かれ、「民主主義と自由」、「平家物語の一つの世界~『忠度都落』を読んで~」、「脳で聴くしくみ」等と題して、90分間、授業していただいた。

 講義によってはグループ討論をしたり、教授と生徒との積極的なやりとりがあったりと、生徒にとっては、かなり緊張しながら受けていたようである。

 授業実施後、大学の先生方から生徒の様子を伺ったところ、「温和しい生徒が多く、しっかりと聞いていた」とか、「生徒の反応が今ひとつ・・・」といった感想が返ってきた。

 そういえば、先日の学校関係者評価委員会では、「キャリア教育について、進路指導という範疇を越え、人間形成の視点から幅広く捉えて、系統的に教育活動を展開しては」といった意見をいただいた。

 生徒のアンケートも取っているので、集約し分析した後、先生方に結果報告をするとともに、学校としても、今後のキャリア教育の推進に生かしていきたい。

2011年12月8日木曜日

授業内容の工夫・改善

今週から3年生の特別編成授業が始まっており、その中の選択講座では、数学や国語とともに、外部講師を招いて、租税や福祉等に関する授業も行っている。私も、先日、自然科学入門と題して、40人の生徒を対象に授業を行った。

 身の回りの元素、原子の構造、放射線の種類等について、興味を引くようわかりやすく説明したつもりであるが、どれだけ生徒の心に響いたのか、授業中に生徒が示した反応だけではなかなか分かりづらい。

 日頃は、授業内容の工夫・改善によるわかりやすい授業の展開を先生方に訴えているが、いざ自分がやってみると、なかなか思うようにいかず、まさに赤面の至りである。

 そういえば、先日の学校評議員会では、「わかりやすい授業」と「おもしろい授業」とでは、捉える側面が違っており、「おもしろい授業」を意識することも大事であるとの意見をいただいた。

 まさにその通りであり、次回の授業(12/16に実施予定)に向け、「授業内容を工夫・改善」して臨むつもりである。

2011年11月29日火曜日

多様な個性

本日から全学年で中間試験が始まった。校内をまわっていると、廊下に出されている鞄の上に、赤線が引かれたページを開けたままにして、教科書が置かれているのが目にとまった。試験開始直前まで、粘っていたのだなと想いながら、ふと隣を見ると、膨らんだ鞄がしっかりと閉じられて柱に寄せられていた。

 人それぞれ、個性は多様であり、それらの「よさ」を大事にしながら伸ばしていけるよう支援していくのが教員の役割でもあるな、と生徒の姿に思いをはせながら肝に銘じた。

 午後からは、自習室や図書室で勉強している生徒も多くいて、中には、電車やバスの待ち時間があるため利用している生徒もいるようである。勉強と部活動とを両立させている生徒も本校には多いが、限られた時間を有効に活用している人たちに拍手を送りつつ、責任感の重さを身にしみて感じている。

2011年11月28日月曜日

生徒へのエール

国公立大学の推薦入試が、この土日で一段落し、朝から、数名の生徒が受験報告に来てくれた。面接や口頭試問の練習にかかわった生徒たちで、合格発表までの不安があるものの、ほっとした安堵の表情も見られた。

 私から、「センター入試まであと1ヶ月半となり、最後の追い込みにもう一踏ん張りだな」、と激励したところ、「推薦入試の合格発表があったらまた報告に来ます」、と言って去って行った生徒たちの表情が明るかったのが印象的であった。

 既にAO入試や推薦入試等で合格した生徒も、高校生活の最後までしっかりと勉強していこう、という雰囲気が3年生の中にはある。今週の定期テスト終了後は、進路希望に応じた特別編成授業が始まるが、中味の濃い指導・支援内容とすべく、私も含め職員の力量が試されるところでもある。

 心して対応しなければ、と気持を引き締めながら、去っていく生徒の後ろ姿を見送った。

2011年11月25日金曜日

冬の訪れ

来週から後期中間試験が始まる。ここ数日、急に冷え込んだこともあり、廊下を行き交う生徒も寒そうにしている。体調不良で保健室を訪れる生徒も増えてきており、うがいの励行やマスクの着用、睡眠時間の確保など、きめ細かな指導を行っている。

 1階の渡り廊下などは、外気が直接吹きつけてくるので、校内を巡回していると、教室や職員室との温度差があまりに大きいことに驚くほどであるが、年が明けると、まだまだこの比じゃないと、何やら先がおもいやられる始末である。

 職員室前の廊下で、教員に対して熱心に質問していたり、昼休みに体育館で元気いっぱい走り回ったりしている生徒の姿ををほほえましく思いながら、冬の訪れを実感しているこの頃である。

2011年11月17日木曜日

間近に迫る推薦入試

今週末から国公立大学の推薦入試が始まる。本校からも、少なからずの生徒が出願しており、小論文や面接指導も佳境に入っている。放課後になると、最後の仕上げにと、校長室にも生徒が緊張の面持ちでやってきて、面接や口頭試問の練習を繰り返している。

 北海道から九州まで、全国各地の大学の希望する学科への合格を目指し、校長室や職員室はもちろんのこと、校内の至るところで、生徒と教員の対話が繰り広げられている。

 事前に渡された資料だけに止まらず、自分で各大学の状況を調べながら、質問項目を考えていると、若い頃に立ち返ったようで、生き生きとしてくるのが不思議である。

 今が踏ん張りどころと、学習に熱心に取り組んでいる生徒と、それに応えるべく支援に力を注いでいる教員を目の当たりにし、これこそが「満足感溢れる学校づくり」の根本だな、と学校経営への意欲をあらたにしている。

2011年11月14日月曜日

駅構内にこだまする歌声













12日(土)午後2時30分より、近鉄宇治山田駅待合室で、本校合唱部のミニコンサートが開かれた。本年度2回目の催しであり、市民や観光客、中学生など前回よりも多くの方々に参加いただき、心に残る曲やなつかしい曲などが次々と演奏され、30分間がまたたくまに過ぎ去り、盛況のうちに幕を閉じた。

 前回は、3年生も含め30名ほどの部員がいたが、今回は3年生の引退後であり、20名弱の部員での合唱となったものの、人数の少なさを感じさせないほど迫力のある歌声であり、駅構内に合唱がこだましていた。

 本校校歌に始まり、AVE MARIA、ディズニーのメロディより3曲、グリーンピース、あかとんぼ、ふるさと、線路は続くよどこまでも、など10曲程度が、合唱部顧問のミニ解説に続いて披露された。

 最後の曲の演奏が終了した後もその場に残っておられる方々が多数見えたので、会場の雰囲気を察して、顧問が、「もう1曲演奏します」といって、別の作曲家による「AVE MARIA」を披露し、大きな拍手に包まれ、心に余韻が深く広がる中でコンサートが終了した。

 こうした地域連携活動を通して生徒は大きく成長するものであり、準備をしていただいた宇治山田駅職員の方々への感謝の気持を忘れずに、今後も精進していき、3月の文化部発表会で大きな花を咲かせることを期待している。


2011年11月9日水曜日

生徒会交流への期待

 昨日から、生徒会執行部の生徒7名が、始業前と昼休みに、校内で募金活動を行っている。9月の台風12号により大きな被害を受けた紀南高校を支援するため、被害の状況をパネルで示しながら生徒や教職員への協力を呼びかけている。
 
 後期の執行部にとっては、12月の合唱祭の企画・立案と並行して取り組む本格的な活動のスタートでもあり、放課後、募金箱を持って校長室にやってきた生徒に、こうした自主的な活動へのエールを送った。

 本校では、私も含め数名の教員が、9月に紀南高校の復旧支援のボランティア活動を行っており、被害の状況をいろいろな場面で生徒に伝えてきたが、今回の募金活動を通して、双方の生徒会同士の交流が始まることを期待している。

 
 

2011年10月31日月曜日

制服の着こなし

 陽が落ちるとあたりは急に暗くなり、日中の暑さもどこへやら、肌寒く感じるこの頃である。制服の中に、指定のセーターを着ている生徒も目立ってきた。

 現在の制服に代えてから早くも4年が立ち、2本の斜めラインのカッターシャツに濃紺のスーツが地域に浸透してきている。制服のコンセプトは、知性・気品・伝統であり、上着の裏側には、旧制中学校、高等女学校、本校の3つの校章が縫い込まれている。この制服をきちんときこなすためには、人間力の形成が不可欠であり、家庭や地域と連携し、知性と気品を備えた人材育成に努めていきたい。

 放課後、職員室にいると、演習ノートを提出にきた一人の生徒に出くわした。用件をはっきりと伝え、きちんと挨拶をして帰って行ったが、知性と気品が漂う服装の着こなしであった。

 毎朝、自転車で登校する際、ついつい上着の第一ボタンをはずしがちになる自分を、まずは戒めなければと痛感した。

2011年10月26日水曜日

夢の実現に向けて

 月曜日から面談週間となっており、3時頃より各教室で、担任が生徒と面談し、前期の成績をもとに、教科学習や進路について対話・指導を行っている。年間3回、日時を設定して一斉に実施しており、面談を通して、進路実現に向かう生徒の意欲が喚起されることを願っている。

 国公立の推薦入試を来月に控え、多くの教員が小論文や面接の個別指導にかかわっている。今日も放課後、校内を歩いていると、副担任の教員が、特別教室を利用して、3年生の面接指導を行っていたが、生徒の表情は真剣そのものである。

 生徒の自主性を大事にしながら、きめ細かな指導をしていくことが、本校教員の共通理解でもあり、3年生にとっても教員にとっても、最後の厳しい時期ではあるが、双方が築きあげた確かな信頼関係をベースに、乗り越えてほしい。

 今日は気温も下がり、朝夕はめっきり冷えてきており、体調不良で保健室を利用する生徒も増えている。何事にも、まずは体調管理をしっかりすることが大事だと、校内で会う生徒の様子を見ながら声をかけている。

 

2011年10月24日月曜日

感動の修学旅行

 天候に恵まれ、ぎらぎらと輝りつける太陽のもと、眩しいまでに輝いている美しい海に感動を覚えながら、修学旅行一日目が始まった。平和祈念資料館で見たすさまじいまでの資料、ガマでのガイドさんの胸を締めつけられるような話など、生徒にとっては、戦争と平和について、改めて考えさせられたようである。

 二日目は、事前の企画に則り、グループごとに分かれてタクシーに乗車し、海洋体験実習、伝統工芸制作など、体験学習を行った後、国際通りでの研修となった。日中は28℃を超え蒸し暑かったが、夕方には気温も下がり、国際通りを行き交う生徒たちは、昼間の体験学習の疲れも見せず、元気一杯だった。

 三日目は、首里城見学から始まったが、ガイドさんの説明に頷きながら、至る所で写真を撮る生徒の笑顔が印象的であった。

 照りつける太陽の光を浴びながら、午後、那覇空港を飛び立ったが、伊丹に着いたら、雨が激しく降っていた。帰りのバスの車中は、意外と静かなタイプの曲を歌う生徒が多く、往路のバスでののりの良い元気な曲との落差を感じたが、さすがに疲れている生徒への配慮が、生徒たち自身の中にあったようである。

 そういえば、沖縄での車中は、ガイドさんの問いかけに元気で答えながら、説明は静かに聞いており、場面に応じた所作がきちんとできているなと、今回の旅行を通じて実感した。

 行きの伊丹空港では、空港職員から、「宇治山田高校の名前を見て懐かしく思った」と声をかけられたことと思い合わせ、校訓でもある「知性・気品・伝統」の重みをずっしりと感じる修学旅行であった。

2011年10月19日水曜日

修学旅行前日

 明日からの修学旅行を控え、本日、体育館に2年生全員と引率教員が集まり、結団式が行われた。
学年主任が引率教員を紹介した後、団長の私から、今回の修学旅行に臨む心構えについて、現地での感動を大事にし、添乗員さんや看護師さんなど今回の旅行を支えてくれる全ての人々への感謝の気持ちを忘れず、大いに「修学」してほしい、と話した。

 生徒は、班別自主活動の企画・立案、平和学習など、事前学習に熱心に取り組んでおり、訪問先々で、また体験学習を通して、それぞれの心に残る「何か」をつかんできてほしいと願ってやまない。

 明日は6時30分、学校下からバスで出発する。全員の無事と、予報を覆すような沖縄の天候を祈るばかりである。

2011年10月13日木曜日

思いは一つ~後期生徒会の始まり

 昨日、後期生徒会役員立候補者の立ち会い演説会があり、立候補者が全員信任となり、本日、認証状の授与を行った。

 立ち会い演説会では、立候補者の演説の中で、「前期役員の先輩たちが、学校行事に真剣に取り組み、体育祭や山高際を素晴らしいものとしてくれた。その志を受け継いでいきたい」といったくだりがあり、静まりかえっている体育館に、共感の思いが波を打ったかのごとく広がったように感じた。
 
 全員の演説を終え、選挙管理委員が終わりを告げようする中、私の心の中で、「これで終わってしまうのか」といった寂しい気持が一瞬よぎったが、それを打ち消すかのごとく、一人の教員の、「前期役員は全員前に出てくれ」との声が、スピーカーから聞こえてきた。

 体育館フロアー最前列で、全校生徒に相対する形で並んだ前期生徒会役員7人に対して、教員から感謝とねぎらいの言葉があった後、役員を代表して会長が、突然のサプライズにとまどいながらも、自らの言葉で、活動への思いや仲間への感謝の気持ちを語り、全員の大きな拍手に包まれた。

  「思いを受け止め、努力を讃え、そして、つないで行く」。教職員と生徒の思いが、まさに一つになっている、と心の底から感じた午後のひとときであった。

 本日昼休みの認証状授与は、校長室で担当教員同席のもと行った。新役員一人ひとりから抱負を述べてもらった後、私から、「思いを受け継ぎながら、新しいことにも挑戦してほしい」と激励の言葉を贈った。
 
 また一つ、この学校が好きになった。 

2011年10月12日水曜日

受け継がれる書の伝統

 第20回国際高校生選抜書展(書の甲子園)で、本校書道部の生徒が大賞を受賞した。作品は篆書体の千字文で、昨年の書道部3年生の準大賞に続いての快挙となった。
 本校の特徴として、書道部の生徒を中心に、授業での書道選択者も着実に力をつけてきており、技量面はもちろんであるが、精神的な強さも兼ね備えた生徒が多くいる。今回は、大賞受賞の他に、秀作賞も2名が受賞した。校内の階段踊り場には、書道部の生徒の作品が掲げてあり、日常的に行き交う私たちに、心地よい刺激を与えてくれている。書の甲子園での大賞受賞という大きな夢を叶えた生徒の受賞の喜びを全校で共有したい。
 ところで、私は、といえば、書道はおろか、字を書くことさえ苦手であり、見る人に不快感を与えるような字しか書けず、「読み手の心が和らぐような文字で文章を書いてみたい」は、もはや私には果たせない夢であるが、その分、パソコンで書いた文章に如何にして感性を吹き込むか、毎日のあらたな挑戦でもある。

2011年10月8日土曜日

オープンスクール続編

 本日、2回目のオープンスクールを本校のプラチナホールで実施した。これは、10月1日に参加できなかった生徒を対象として行ったものであり、生徒44名、保護者2名に参加いただいた。
 プラチナホールは本校同窓生の熱い思いのこもった施設であり、私から、学校生活における生徒の様子について、陸上部の活躍を中心に話しをし、その後、教頭から、ビデオやスライドを交えて、学校生活アンケート調査の結果や部活動の様子などを具体的に説明した。生徒は、皆真剣な眼差しで聞いており、部活動紹介ビデオで陸上部のところになると、「オーッ」と歓声が上がった。
 説明が終了した後、本校陸上部の生徒が案内役となり、校舎内を見学していただき、その後は適宜クラブ見学となった。
 私の方は、2名の保護者の方々に説明かたがた、校内の要所要所を見て回り、最後に校長室で雑談をしていたところ、話しに花が咲き、時間の経つのも忘れてしまい、教頭が呼びに来てふと我に返って苦笑いであった。
 

2011年10月3日月曜日

後期始業式

 本日より後期が始まった。朝から、始業式、表彰式、東海・近畿大会出場クラブの壮行会と続けて行った。始業式の校長挨拶では、本年度の重点取組でもある「環境と人権」について、生徒の委員会のこれまでの自主的な取組を讃えながら、より主体的な活動となるよう、奮起を促した。
 壮行会では、まず、大会に出場する陸上部、軟式野球部、卓球部、囲碁部、写真部の顧問から、大会の概要説明、部員の紹介があり、その後、私から、出場選手に対し、「今回の東海・近畿大会は、来年のインターハイや全国高総文祭を見据えた大事な大会であり、練習の成果を大いに発揮して活躍されることを期待している」旨、激励のメッセージを送った。最後に、選手を代表して陸上部の選手が大会に臨む決意を披露し、全校生徒の大きな拍手に包まれた。
 生徒の活動の成果を讃え、学校全体で共有することが、全体の底力の引き上げ・活性化につながるものと期待している。 

2011年9月30日金曜日

秋本番と衣替え

 本日、前期末テストを終え、その後、終業式を行った。体育館は白一色であったが、土日を挟んで気温はぐっと下がる模様であり、10月3日に行う後期始業式では、濃紺で埋め尽くされよう。20分ほどの式の間、テスト勉強の疲れも見せず、各教員の講話を熱心に聞いている生徒の姿をみていると、清々しい気分になった。
 午後に入ると、グラウンドから運動部員の大きな声が、そして上階からは、合唱部の練習する歌声が、校長室の窓越しのゴーヤの隙間から聞こえてきた。そういえば、夏の暑い盛りには緑を誇っていたゴーヤの葉も、すっかり茶色がかり、二回り小さくなっている。 季節の移ろいに、夏の生徒たちの姿を思い浮かべながら、後期への気持の整理をしている自分にはっと気づいた。

2011年9月26日月曜日

輝く汗と涙

 この3連休の間、県内外で部活動の大会があり、今朝から各クラブ顧問と大会の様子について話を交わした。合唱部は、金沢市で開催された中部大会において、高校A編成の部で金賞を受賞するも、全国大会への切符は惜しくも逃した。課題曲1曲、自由曲2曲を、質量ともにかなりこなしてきた練習で培った力を十分出し切った演奏であったが、あと一歩のところで全国には届かなかった。金沢からの帰途、生徒は溢れる涙を止めようもなかったようだが、この悔しさをバネに、1・2年生には、来年こそは全国への厚い壁を乗り越えるべく、自主自律の精神に更に磨きをかけ、捲土重来を期待したい。
 陸上部は、四日市市で開催された県高校新人大会において、女子三段跳びで優勝するなど、とりわけ女子のフィールド種目での活躍が光った。一方男子は、東海大会出場経験者が今回は振るわなかったが、選手たちは課題をしっかりと受け止めていたようで、来年度のインターハイに向け、今後の練習を通して心身ともに一回り大きく成長することを期待する。両クラブともに、人間力の育成にも力を入れており、「知性・気品・伝統」を重んじる校風をしっかりと胸に刻んだ部員がたくさんいる。今回の経験を糧に更なる飛躍を楽しみにしている。

2011年9月22日木曜日

待ち望んだ秋風

 台風一過の秋風が吹き、気温も下がり、教室もようやくクーラーとお別れとなった。猛暑の頃は、クーラーの中でも汗を拭きながらの授業であったことを思うと、ようやく秋を実感できるようになったものである。自転車で通勤しているので、校長室に入った途端汗がどっとあふれ出てきたが、今日は汗も出ずすがすがしい気分であった。生徒もおそらく同じ気持であろう。
 試験前ではあるが、黙々とグラウンドを走っている陸上部員の姿や、中部大会の演奏曲を練習する合唱部の歌声に、そして、放課後、廊下で真剣な眼差しで教員に質問している生徒の姿に、本校の力強い息吹を感じた。

2011年9月20日火曜日

期末試験前の学校

来週から前期末試験が始まる。そういえば、昼休みや放課後、各職員室前で教員に質問している生徒をよく見かけるようになってきたな、と妙に納得している。授業をしっかりと受け、節目節目の定期テストの対策をきちんと行うことこそが受験勉強の基本であると、いろんな場面で生徒や保護者に訴えており、こうした日常的な努力を惜しまないことを生徒に望む。
 3年生は大学入試センター試験の願書提出が迫っており、いよいよラストスパートに入る時期でもある。早朝から放課後遅くまで、入試問題の質問や進学相談にと、丁寧に対応している教員の姿をみるにつけ、さすがに「面倒見の良い学校」が本校の特徴であるな、と実感している毎日である。

2011年9月12日月曜日

秋季高校野球

 この土日に行われた地区大会の結果、代表決定戦での接戦を制した本校が、秋季高校野球三重県大会への出場権を獲得した。
 土曜日に秋田では、秋田高校(旧制秋田中学校)野球部OBと本校(旧制宇治山田中学校)野球部OBとが96年ぶりに対戦した。第1回全国中等学校優勝野球大会で対戦した両校であるが、その野球部OBによる対戦が実現したことは喜ばしい限りであり、今の選手たちには、是非伝統の重みを感じながら、学業と部活動を両立させ、人間力を大いに鍛えてほしい。
 日曜日には、今回の台風で大きな被害を受けた紀南高校への復旧支援活動に汗を流した。授業や部活動の再開まで、まだまだ懸命な作業が続くと思われるが、一日でも早い復旧を願ってやまない。
 「当たり前の日常がいかに大切なことか、一日一日を大切にしよう」と生徒たちには訴えていきたい。

2011年9月9日金曜日

プラチナの笑顔

 9月8日、9日と2日間にわたって、「プラチナの笑顔が地球を救う」のテーマのもと、山高祭が行われた。昨日の開会式では、生徒会長の挨拶のあと、クラス・クラブ展示のスライドショーによる紹介があり、その後、美化委員会や保健委員会の代表からの諸注意、そして、歌やダンスなどの有志企画の披露があった。
 3年の各クラスは模擬店が中心、1・2年の各クラスは映像やゲーム、踊りの舞台発表等、かなりバラエティに富む内容であった。2日めの最後には、生徒会執行部がまとめた、学校生活の中でのいろいろな笑顔の紹介、福祉体験の中での子どもたちやお年寄りとの触れあいから生まれた笑顔の紹介があった。スクリーンに映し出される映像には、見ているものに訴えかける何かがあり、生徒それぞれの心に深く残ったのではないだろうか。東北大震災の被災地の方々に届けとばかりに、元気一杯にソーラン節を披露したクラス、自己満足に陥ることなく完璧にダンスを披露した有志グループ等々、まさに中味の充実した数々の取組があり、みんなの満足感溢れる2日間であった。
 閉会式の挨拶をする中で、これらを準備し、企画・運営に汗をながした生徒会のメンバーと全校生徒との心が一つになったと感じ、会場の大きな感謝の拍手で幕が閉じられた。

2011年9月6日火曜日

9月に入って

紀伊半島に大きな被害をもたらした台風が去った後、今週に入ってもまだまだ暑い日が続いている。本校では、グラウンドの防球ネットの破損、体育館や一号館の雨漏り等、施設への被害はあったものの教育活動への大きな支障はなく、ほっとしている。生徒たちは、明後日からの文化祭の準備に拍車がかかっており、放課後には、各教室から元気な声が聞こえてくる。美術部や写真部、書道部など文化系クラブの質の高い展示が本校の伝統でもあり、「文化の薫り漂う山高」のベースとなっている。文化祭への取組を通して、感性を磨き、自主自律の精神が涵養されることを期待している。

2011年8月29日月曜日

夏休みを終えて

 本日より、夏季休業を終えて授業が再開された。大掃除、避難訓練、着任式、表彰式、壮行会、全校集会の後、4限目以降は課題テストを行っている。着任式では、新任のALTの紹介・挨拶があり、表彰式では、夏季休業中に行われた各大会の入賞者について、6つのクラブの生徒への表彰となった。全校集会では、夏休み中の課外学習や部活動への熱心な取組を讃えるとともに、自己の健康管理に気をつけ、環境に配慮し美化活動への意識を高めるよう話をした。
 9月第2週には大文化祭(3年に一度)を予定しており、その準備も既に始まっているので、生徒会執行部の生徒を中心に、しばらくの間はあわただしい毎日が続きそうである。今年の文化祭は、PTAの演し物にも例年以上に熱が入っているようであり、文化系クラブの質・量ともに充実した展示・発表など、大いに期待している。

2011年8月24日水曜日

合唱部へのエール

夏休みも最終週に入り、残すところあと4日となった。校長室の窓一杯をゴーヤの緑が占めており、その緑越しに、合唱部の練習の歌声が今日も心地よく聞こえてくる。合唱部は、この夏の県内2大会でいずれも金賞(最優秀賞)を受賞し、東海大会(中部大会)への出場が決まっており、練習には一段と熱が入っているようである。全国大会入賞の実績もあり、OB、OGもよく後輩の指導にと学校を訪れており、「山高合唱部」の伝統は後輩たちに脈々と受け継がれている。今秋の地区大会では、自分たちの力を出し切り、観衆の心に響く合唱が演奏されるよう期待する。

2011年8月19日金曜日

残暑雑感

昨日、伊勢市役所で会議があり、終了後、学校までの20分間の道のりを歩いて帰った。にわか雨が降った後ではあったが、日差しは強く、全身汗びっしょりとなった。途中、課外授業や部活動を済ませた生徒とすれ違うと、元気な声で皆挨拶をしてくれたが、どの生徒もさすがに暑そうであった。伊勢市駅からでも、宮町駅からでも、歩いて15分~20分程度(自転車では5分程度)かかるので、暑いときには生徒は大変だなあ、と身にしみて感じた。夏休み返上で、毎日課外授業や部活動に取り組んでいる生徒に心の底からエールを送りながら、教室にクーラーを設置していただいたPTAの方々への感謝の思いをあらたにした。クーラーの28℃設定の徹底や、緑のカーテンの維持等、節電対策を継続しつつ、生徒の学習環境の整備に、管理職の責務として取り組んでいきたい。

2011年8月15日月曜日

夏休み後半への想い

夏休みも半ばを過ぎ、残すところ10日余りとなった。お盆ではあるが夏季課外は行われており、多くの生徒が課外授業を受けている。課外授業も4週目に入り、生徒にとっては、このあたりが一番苦しいところである。毎日の積み重ねこそが力をつける最善の道であると信じ、単調な日々の連続に耐えうる精神力を大いに養ってほしい。また、厳しい暑さがまだまだ続いているが、生徒も教職員も、食生活に気をつけて、体調管理を十分行ってほしい。

2011年7月26日火曜日

高校入試説明会

7月21日より3日連続で、各地に出向いて入試説明会を開催した。当初は、7月20日の明和町からスタートの予定だったが、台風の関係で明和町での説明会を中止した。その連絡が不行き届きのため、20日当日、会場には10数名の方々が来られ、会場の外でQ&Aでの対応となった。誠に申し訳ない限りであり深くお詫びします。阿児町での説明会には、昨年に比べ3割以上の参加者があり、熱心に当方の説明を聞いていただいた。志摩地区から本校への通学は、電車又はスクールバスを利用し、通学時間も長くなるが、毎年、学習意欲の高い生徒がたくさん入学しており、受け入れる本校も全力で生徒を支援する旨伝えた。
 なお、10月1日(土)午前9時30分より、本校でオープンスクールを開催する。在校生や卒業生による説明もあり、本校を知る良い機会だと思うので、多くの中学生や保護者の参加を期待する。

2011年7月22日金曜日

夏休み雑感

 昨日から夏休みに入り、三者懇談が終日行われている。夏休み課外授業も始まっており、夏休みとはいえ、多くの生徒は、課外や部活動で登校している。
 校内のあちらこちらで、節電対策として植えられた緑のカーテンが目につくが、とりわけ校長室前のゴーヤが一番成長が早いようで、窓を覆うようになっている。合唱部が練習する歌声が緑のカーテン越しに心地よい響きを校長室にもたらしてくれる。NHK杯などの県大会を控え練習にも一層熱が入っているようであり、今年の大会でも活躍を大いに期待している。昨日の硬式野球夏の大会は残念ながら初戦敗退となったが、地道な練習がいつかきっと実を結ぶと信じ、今後も練習に励んでほしい。囲碁部は東京での全国大会、そして、写真部は全国高校総合文化祭福島大会に県代表として出場する。全国の仲間との出会いを通じて一回り成長して学校に戻ってきてくれることを願っている。
 昨日から、中学生や保護者を対象に、高校入学説明会を開催している。今の本校生の活動の様子を直接かつ具体的に伝えることで、少しでも本校に対する理解を深めていただくよう心がけている。本日及び明日と続くが、一人でも多くの中学生に参加していただきたい。

2011年7月11日月曜日

国語科公開授業

 本日、午後の2時間、早稲田大学の金井景子教授による公開授業「こんな先輩がいた ~竹内浩三 ひとと言葉を知るために」、が本校プラチナホールで行われた。竹内浩三は本校の前身である宇治山田中学校の卒業生であり、「骨のうたう」、「五月のように」、「宇治橋」などの詩作がある。本年は、竹内浩三の生誕90年の年であり、金井先生の熱意により実現の運びとなった。
 早稲田大学の大学院生6人がファシリテーターとして、6つのグループを、生徒の自主性を引き出させるよう上手くリードしていただき、授業の最後の詩の朗読には、胸をうつものがあった。竹内浩三の人となり、詩の言葉が、6つのグループのみならず、大学院生や参加者も加わった群読を通して、深く掘り下げられ、生徒の心にしっかりと刻まれたと思った。朗読に至るまでのグループ討議、中間発表での気づき、自信を持っての最終発表と、生徒は2時間の授業で着実に成長した(どこかでジャンプした)と確信した。金井先生と6人の大学院生の今回の授業にかける熱意に敬意を表するとともに、無限の可能性を秘めた生徒の姿を目の当たりにして、教育への情熱をかき立てられた。

2011年7月8日金曜日

三重大学進学説明会

7月7日、8日の両日、本校で、三重大学の進学説明会を開催した。三重大学5学部から6名の先生方に来ていただき、放課後1時間程度、大学の講義内容や進学先、入試等について説明していただいた。130名の生徒が熱心に話を聞き、説明会終了後も、大学の先生方にいろいろと個別の質問をしていた。7割ぐらいが3年生であったが、1、2年生も40名ほど参加していた。一人でも多くの生徒の進学希望が実現できるよう、これからも学校あげて全力で生徒を支援していきたい。

2011年6月30日木曜日

キャリアデザイン講座

 本日、午後3時より、三重県立看護大学による「キャリアデザイン講座」が本校で開催された。本校卒業生が毎年4~6名、県立看護大学に進学しており、看護系大学への進学希望者も多いことから、本講座に応募し、実現の運びとなった。講師の伊藤薫先生はフランクな語りと、生徒のコミュニケーションを大事にしながら講義を進められ、生徒は緊張しながらも、打ち解けた様子で先生の話に聞き入っていた。看護職の具体的な仕事内容、取り巻く状況、先輩の体験談等々、充実した内容の講義であり、生徒にとって、まさに「キャリアデザイン」を納得して学んだ講座となった。最後の20分間では、生徒一人ひとりに感想や質問を聞いていただき、それに対して膨らませた内容の返答に加えて、講師ご自身の体験談も交えらたこともあり、生徒は自分の進路について真剣に考え、学びを深めたようであった。
 NHKの取材もあり、講座終了後、生徒2名がインタビューに答えていた。今後も、こうしたキャリア教育を進めていきたい。

2011年6月28日火曜日

合唱部ミニコンサート

6月25日(土)午後2時より、近鉄宇治山田駅校内で、本校合唱部が市民・観光客向けにコンサートを開いた。合唱部は本校の伝統ある看板クラブの一つであり、これまでも地域と連携した活動を積極的に行ってきており、その一環として、今回の駅構内(団体待合室)でのコンサートが近鉄宇治山田駅側の厚意により実現となった。30数名の部員が、40名ほどの聴衆の前で、「Ave Maria」、「PANGE LINGUA」などの合唱曲をはじめ、「線路は続くよどこまでも」、「朧月夜」、「ふるさと」など市民になじみの曲も披露し、30分間、間断なく続けられる心のこもった演奏に、観客から大きな拍手が寄せられた。
 宇治山田駅は生徒もよく利用する駅であり、伊勢市の旧市名でもある「宇治山田」の名を旧制中学校の時代から引き継ぐ本校にとっては、今後とも、いろいろな活動に連携して取り組んでいきたいとの思いを強くした午後のひとときだった。

2011年6月3日金曜日

体育祭を終えて

5月31日(火)、前日までの雨もあがり、台風一過の秋晴れ(?)と、体育祭には絶好の天候となりました。前日には準備・予行ができなかったため、早朝より、生徒会執行部をはじめ、グラウンド関係のクラブの生徒が多数集まり、ライン引きやテント張り等、準備を精力的に行い、予定どおり体育祭を開催することができました。午前中は、毎年恒例となっている「たけのこ保育園」の園児による友情出演があり、園児たちは、踊りを披露後も、テント内の応援席から、各競技に熱心に声援を送ってくれていました。午後になると、ムカデ競争や4人5脚等学年種目で一気に盛り上がりを見せ、最終種目のクラス対応リレーで最高潮に達しました。その余韻がさめやらぬ中、閉会式で成績発表があり、唯一クラス旗を作った3年B組が、クラスの団結の力を見せつけ、見事に総合優勝を成し遂げました。
 開会式の挨拶では、「自主自立」を、閉会式の講評では、「クラスの和」を強調しました。この体育祭の成果を、今後の学校生活に生かしてくれることを期待しています。

2011年5月21日土曜日

授業公開とPTA総会

 本日午後、公開授業、PTA総会がありました。公開授業には、150人ほどの保護者が参加され、熱心に授業を見学されていました。総会終了後、学年懇談会を行い、保護者の方々からたくさんの貴重な意見をいただきました。これらの意見をもとに、今後の授業改善や学校運営の見直しへと繋げていきます。本年度から学校関係者評価にも取り組むこととしており、情報の発信・共有、保護者の参画、レスポンシビィティとアカウンタビリティを根っこに据えた学校運営を行う決意をあらたにしました。

2011年5月9日月曜日

生徒会認証式

先週、前期生徒会立候補者による立ち会い演説会があり、当選した役員に対し、本日午後、認証状を授与しました。会長は信任投票、会長以外の役員は全て決選投票による選任でした。校長室で、生徒会顧問が立ち会い、7人の新役員から決意表明をしてもらいました。「自分たちで学校行事を盛りあげていこう」との気概が披露され、私からは、「自主性に大いに期待する」とエールを送りました。

2011年4月11日月曜日

入学式を終えて

 4月8日、281人の新入学生を迎え、次のような言葉を贈りました。  新入生のみなさん、入学おめでとう。また、保護者の皆様方におかれましては、感慨ひとしおのことと、心よりお喜び申しあげます。  この3月に、東日本大震災とそれに伴う大津波、福島原子力発電所の事故があり、繰り返し報道される現地の状況は、私たちに大きな衝撃を与えました。現地では復興に向けた努力・対策や支援活動がまだまだ続けられています。毎朝決まった時間に起きて、学校に行く。時にはお父さんやお母さんとけんかもし、学校では勉強に追われて四苦八苦し、ほんの些細なことで友だちと仲違いをし悩んだりと、そんな、当たり前の日常が如何に大切な、大事なものであるか、今回の震災が教えてくれたのではないでしょうか。震災の事実だけが記憶に残るのではなく、高校生である自分は、そのとき何を考え、どういう行動をしたのかが、後になって記憶に残るよう、今回の震災を教訓として、毎日の高校生活を大事にし、充実した内容となるよう心がけてください。  入学にあたり、みなさんに期待することは、「山高までの人」ではなく、「山高からの人」になってほしいということです。本校は中学生の人気が高く、みなさんは本校への入学を目標にしっかりと勉強してきたことと思います。これからは、将来の夢を育み、人生の大きな目標に向かって、更に大きく成長を遂げる時期です。そのためにも、みなさんに望むことを三つあげます。 一つめです。自分の夢の実現に向け、学習活動や部活動、学校行事に意欲的に取り組んでください。そのためには、何のために学ぶのか、目的意識を明確に持つことが何より重要です。 二つめです。学校全体として、わかる授業の実現を目指しています。自ら学ぶ姿勢を持ち続け、毎日の授業を大切にして、家庭学習にも力を入れてください。毎日の学習の積み重ねが3年後の栄冠に繋がることを信じて、焦ることなく、決して諦めずに、一歩ずつ着実に進んでください。 三つ目です。人はそれぞれ、いろいろな思いや考えを持っています。お互いを思いやる気持ちを持ちながら、生徒同士、生徒と教職員、双方が好ましい人間関係をつくっていってください。  なお、保護者の皆様方に特にお願したいことがあります。高校時代は、自立性や社会性を身につける大事な時期です。多感な、感受性豊かな子どもたちは、悩んだり苦しんだりすることもあろうかと思います。時にはじっと見守りながら、子どもたちの成長を長い目で見て、支えてやってください。私たちは、生徒の自立を促す視点に立って、生徒の学びを支援してまいりますので、ご協力をいただきますようお願いします。  新入生のみなさん。本日から、山高生としての生活が始まります。本校は、明治32年、三重県第四中学校として創立以来112年を迎える県内でも屈指の伝統校であり、創立の理念は、自主自立と気高き品性であります。高校生の時にしかできないこと、また、自分にしかできないことがたくさんあるはずです。自主自立の精神を忘れずに、自ら学び、考え、行動する姿勢を大事にしながら、いろんなことにチャレンジしてください。 みなさんの高校生活が、充実感あふれるものとなることを期待して、入学式にあたっての式辞とします。

2011年3月30日水曜日

終業式にあたり

3月に発生した東北太平洋沖地震、それに伴う大津波、福島原子力発電所の事故は、生徒たちにも大きな衝撃を与えました。繰り返し報道される現地の厳しい状況に胸を痛め、強いショックを受けています。そうした中、今自分たちに何ができるか、真剣に考え、行動を起こし始めています。3月14日には生徒会執行部が中心となって校内募金活動をはじめ、3月19日の文化部発表会では、震災の被害を受けた現地への支援と連帯の熱い思いを込めて、吹奏楽部と合唱部が力いっぱいの演奏を繰り広げました。また、ロビーでは、インターアクト部が中心となり募金活動を行い、数時間で10万円を超える募金が集まりました。震災の事実だけが記憶に残るのではなく、そのとき自分は何を考え、どう行動したのかが、後年きっと記憶に残るような、そんな生徒の言動は心強い限りです。 本年度は、とりわけ美化委員を中心に、「ゴミの分別から減量へ」の意識で環境美化活動を推進しました。来年度は、HRごとに選出された人権委員が中心となり、学校行事をはじめとする教育活動全ての点において、自主自立の精神を基調とし、人権に配慮し人権を尊重した生徒主体の活動が展開されることを期待しています。 三重県こども条例の制定に関わった卒業生の思いを在校生が受け継ぎ、その具現化を目指して、生徒が主役となった学校づくりに取り組んでほしい。

2011年3月5日土曜日

卒業式

3月1日に卒業式がありました。15名の来賓の方々に臨席いただき、250名を越える保護者が出席されました。私からは、下記のような内容の式辞を述べました。 

 卒業生のみなさん、卒業おめでとうございます。また、保護者の皆様方には、今日この日を迎えるにあたり、感慨ひとしおのことと思います。心よりお喜び申し上げます。
 本日ここに、卒業証書授与式を挙行するにあたり、大変お忙しい中、多数の来賓の方々にご臨席を賜りました。厚くお礼申し上げます。(ありがとうございます。) 卒業生の皆さんは、3年前、本校が前期選抜の実施など大きな学校改革に乗り出した、その初年度に入学した、いわば「改革の第一期生」であります。希望に胸を膨らませ、そして周りからは大きな期待をかけられながらの高校生活だったと思います。この3年間を振り返ってみて、心の中にこみ上げる思いは、どのようなものでしょうか。合唱祭や文化祭でクラス一丸となって取り組んだこと、あるいは遅くまで練習に明け暮れたクラブ活動のこと、大学受験を目指し自主学習や補習に取り組んだことでしょうか。そこには、ともに学び汗を流した仲間たちとの思い出や、時には厳しい言葉を投げかけながらも、土曜日曜をいとわず粘り強く接してくれた先生方との思い出が、ぎっしり詰まっているものと思います。それらの思い出を、今あらためて胸に刻んで、旅立ちの支えとしてください。
 昨年度の卒業式から、卒業生全員の名前を読み上げており、先ほどは、8人の担任が、一人ひとりの名前に万感の思いを寄せながら読み上げました。なかには、1年生の途中、病のため、高校での学習を強く望みながらも、その思いが叶わず天国へと旅立ってしまった仲間がいます。名前を読み上げることはできませんでしたが、3年間、9人全員が持ち上がった3年担任団の先生方は、ともに過ごした在りし日の姿を思い浮かべながら、「いっしょに卒業だよ」との思いを心に抱いて、今、こうして式に臨んでいることと思います。命の尊さ、そして生きていることの意味をしっかりと受け止め、保護者の方々や自分の周りの方々への感謝の気持ちを決して忘れずに、これからもそれぞれの夢の実現に向かって精励し、「生きる力」を確かなものとしていってください。
 在校生のみなさんにも、あわせて伝えたいことがあります。 本校は、学習活動や部活動に熱心に取り組みながら、人間力を鍛えるとともに、進路希望の実現を図ることを、大きな目標としています。そのためには、知識や教養のみならず、人として人間形成に関わる学びなど、多くの学びに対して、受け身の姿勢ではなく、自ら、主体的に向かっていこうとする姿勢を持つことがが大事です。旧制中学校からの伝統を受け継ぐ本校の、創立の理念は、自主自律・気高き品性であり、(「プラチナの陽はふりそそぎ・・・」で始まる校歌の中にうたわれていますが、)これらは、新しい制服のデザインのモチーフともなっており、110年の時代を超え、現在へと受け継がれているものです。自ら考え、自ら学ぶ姿勢を生涯忘れず、これからもたくさんの方々との出会いや体験を通して、学びを深め、自分の意思で未来を切り拓いていく力を身につけていってください。
 卒業生の皆さんは、宇治山田高校で過ごした日々を糧とし、今後、同窓生の一員として、一層飛躍されることを期待し、卒業式にあたっての式辞とします。