午後一番、Permanent Fish の舞台で、伊勢市観光文化会館のボルテージは一気に上がる。
アカペラの迫力あふれる演奏が生徒の心を揺さぶり、舞台と客席が、音楽を通してコミュニケーションが見事に取れた、感性豊かな空間を創りだした。
あっという間に過ぎた90分間、拍手に包まれアンコール、そして感謝の気持ちを伊勢名物に託し、鳴りやまぬ拍手の中、舞台は幕を閉じた。感動の余韻の残る中、岩手県山田町へのボランティア活動の映像記録が上映され、生徒会長から全校生徒に、現地の活動を通して受けとめた確かな心のメッセージが伝えられた。
閉会式で、今日の朝からの舞台を、一つずつ振り返りながら話をしているうちに、こちらに向けられた生徒の熱い視線を感じ、「夢は人びとに力を与えてくれる」・・・Permanent Fish から送られたこの言葉を、生徒はしっかり受けとめているなと思った。
学校行事への取組を通して、生徒同士のつながりの強さ、文化活動の質の向上が、着実になされている。2年生のあるクラスは、舞台で演劇発表を行った。役者から大道具、小道具、ナレーターに至るまで、クラス全員の団結による発表であり、この意欲と勇気が、山高祭に新たな歴史を刻む確かな轍となったと信じている。